【新任教員の紹介】李承赫先生(国際関係・英語)
<Q1> 「お名前」をお教え下さい。
李承赫(り・すんひょく)です。「り」は、韓国では「い」と発音するのが普通ですが、国籍がカナダに変わった際に、パスポート上の名字がLeeと表記されましたので、日本に来てからも発音がLeeに近い「り」にしています。
<Q2> 「ご専門(あるいは担当科目)」をお教え下さい。
英語IとII、原典講読、Advanced English Readingを担当していますが、「地球社会を生きる」も担当する予定です。専門は広く言えば国際関係です。詳しく言いますと、市民社会の意識が国家間の関係に与える影響でありますが、主に東アジアや中東のケースを中心に研究してきました。また、グローバリゼーション時代における地域社会と伝統文化の現状についても興味を持っています。
<Q3> 好きな食べ物は何ですか。
やはり生まれた国である韓国の食べ物が好きですが、和食も好きです。しかし、様々な地域のエスニック料理を試すのも何よりも好きです。地中海地域の食べ物や、タイ料理、中国の東北地域の料理も大好物です。
<Q4> 好きな映画を紹介してください。
―The Last of the MohicansとCold Mountain
この二作は北米の歴史の中での壮大な人間ドラマですが、映画の中で描かれる北米の美しい大自然が特に好きです。
―Blood Diamond
私たちが高級な指輪にはめ込む宝石だと単純に思いがちなダイアモンドが、生産される過程で多くのアフリカの人々にいかなる悲劇をもたらすのか、レオ様の素晴らしい演技を通じて見事に告発しています。
―Forrest Gump
この映画がなぜ好きなのか、私もピンポイントしては言えませんが、見るたびに幸せになりますし、何か心が浄化されるような気になります。
<Q5> 最近嬉しかったことは何ですか。
ピアノを最近習い始めましたが、レッスン中先生からほめられた時に嬉しかったです。
<Q6> 感銘深く読んだ本と学生に推薦したい本をお教えください。
私が感銘深く読んだ本を、和訳版もありますし、学生時代に読んでも非常にいいと思いますので、そのまま推薦します。私の研究分野とは全く関係ないのですが、色んな意味で私の人生を変えてくれた3冊です。
― ベトナムの禅僧Thich Nhat HanhのPeace is Every Step(ティクナットハン、「微笑みを生きる―“気づき”の瞑想と実践」)
― ローマ皇帝Marcus AureliusのMeditations(マルクス・アウレーリウス、「自省録」)
― 現代スピリチュアル・ティーチャーEckhart TolleのThe Power of Now(エクハルト・トール、「さとりをひらくと人生はシンプルで楽になる」)
<Q7> 研究者(あるいは教員)を志したのは いつですか。
修士2年生の時だったと思います。自分がいなくなった後にも自分が書いたものは残る、ということがなんとなく気に入り、また自分が書いたものを意外と読んでくれる人々がいて、面白いと思いました。
<Q8> 学院大(生)のよいところをお教え下さい。
赴任して今まで学院大の学生さんに一人も実際に対面であったことがありません。対面授業が再開されれば、たくさんの学生さんに会えると思いますし、楽しみです。東北を代表して世界で活躍できる人材がたくさんいると信じています。
<Q9> 学生時代に印象に残った先生について教えてください。
カナダ・トロントで私の博士論文の指導教授だったW先生です。学問的な実力と指導能力は当然ですが、それよりも、W先生は誰にあっても誠実・親切な態度で接していましたので、それが印象に残っています。人間関係を、社会での必要性とか、上下関係とかに応じてとらえるのではなく、有名な政治家からレストランのウェートレスさんにまでいつもカジュアルに接していました。
<Q10> 異文化“誤解”のエピソードがあればお教え下さい。
異文化“誤解”のエピソードと言えるかどうかわかりませんが、日本に来てから自分の「正体」が人々に誤解やちょっとした戸惑いを持たせるときがある、ということに気づきました。私は韓国生まれですが、長い間カナダ、日本、イスラエル、アメリカなど、海外で暮らしてきました。国籍もカナダです。ということで、日本に来てから様々な登録や申し込みをするたびに、受付の方々が興味と戸惑いを両方抱いて対応しているのだな、と感じるときがあります。日本社会が抱いている一般的な韓国人や北米人のカテゴリーとイメージ、どちらにも当てはまらないから少し不思議に思われているのかもしれません。今は徐々に慣れてきましたし、長々と説明するにも疲れてきましたので、最近は単に「韓国系のカナダ人で、「元」遊牧民です」という自己紹介に一貫しています。
<Q11> 赴任以来、「なんでやねん」と思わずツッコんでしまった出来事はありますか。
やはり、コロナですね。
<Q12> 五月病に悩む学生へ一言、「こうしてごらん」。
様々なリラックス方法とかが知られていますが、私は自分の気持ちや感情に正面から対面してみることをお勧めします。もちろん、自分の奥の感情に本当に静かに、また正直に、立ち向かうのは難しいことですし、怖いことですが、このような正面突破が一番いい時もあるのではないでしょうか。チベット仏教の聖人ミラレパにまつわる逸話を聞いたことがありますが、ミラレパが洞窟の中で修行していた時、悪魔に悩まされていました。逃げようとしても逃げられず、恐怖にかられていましたが、とうとう逃げるのをやめ、逆に悪魔に対面し、自ら彼の口の中に自分の頭を入れた瞬間悪魔が消えた、という逸話を聞いて感銘を受けたのを覚えています。
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