2017年6月30日金曜日

 

講演会の案内②「記者の目から見た世界の中の日本」

7月12日(水)は、PORTAの取り組みの中の企画として、ブルームバーグ社東京支局長の高橋和典さんを迎えての講演会が行われます。みなさん、奮ってご参加ください。





投稿日:2017年6月30日カテゴリー

2017年6月28日水曜日

 

講演会の案内①「他人?隣人?当事者? セクシュアリティの多様性」

 PORTAの取り組みの中の企画として、東北HIVコミュニケーションズ代表の小浜耕治さんをお迎えして、性の多様性とともに生きるとはどういうことなのかをお話し頂きます。
 日ごろ、性を語ることはどれくらいあるでしょう?自らにとって、性とはどういうものなのか、それを言葉にしようと思ったことはあるでしょうか?それを周囲の人と話し、互いの性について掘り下げたことは?
 私たちの住む社会は、性に対して後ろ向きです。そんな社会で性的マイノリティはどんなことに困り、どんなことに気付いているのか?そのことは、社会の性に対する姿勢にどんなことを投げかけているのでしょうか?

●日にち:7月12日(水)
●時間:10:30-12:30
●場所:3号館6階の多言語多文化実習室(人数によっては教室変更の可能性が出る場合もあります)
●主催:ドキュメンタリーとフィールドワークゼミ(宮本ゼミ、酒井先生ゼミ)

<講師紹介> 小浜耕治|こはま・こうじ
大阪府出身。1982年より仙台に。92年に自分へのカミングアウトを果たし、ゲイサークルの活動をはじめる。93年の東北HIVコミュニケーションズ(THC)の立ち上げに加わり、2003年、代表に就任。04年、男性同性間HIV感染対策のためのグループ「やろっこ」を立ち上げる。震災後には多様なセクシュアリティの当事者による手記収集のプロジェクト「レインボーアーカイブ東北」をせんだいメディアテークと協働して行っている。レインボー・アドボケイツ東北で行政機関等への政策提言を行い、宮城県内自治体の男女共同参画基本計画へ性的マイノリティ施策を盛り込むよう活動した。また、LGBTの枠にとらわれず精神障害や発達障害、生活困窮といったより困難を抱えている人の相談支援も幅広く行っている。

投稿日:2017年6月28日カテゴリー

2017年6月26日月曜日

 

オープンキャンパスが無事終了

2017年6月24日(土)にはオープンキャンパスが無事に行われました。言語文化学科では、言語文化学科らしいグローカル(GLOBAL+LOCAL)な活動が展開され、高校生や保護者に対して言語文化学科で学ぶ面白さを伝えることが出来ました。


言語文化学科のオープンキャンパスでは、「ことばとコミュニケーション」「表現と文化」「文化のしくみ」「ことばの習得と教育」「ことばのしくみ」「世界各国の言語文化」6つの専門分野、計13ヶ所のブースが設置されました。教室は2つに分かれることになり、もっとゆったりとした環境の中で、丁寧な紹介が行われることが出来ました。

 


 ↑岸先生による学科ガイダンス  ↑津上学科長による学科ガイダンス


↑学科相談コーナー(大盛況でした)

今年は特に外国語と海外留学に興味があり、独学ですでにかなりの実力を持っている生徒が多かったと思います。そして、言語文化学科を第一志望として考え、興味のある各ブースに質問をしたり、近くにいた在学生ボランティアさんからの説明に真剣に耳を傾け、メモを取っている生徒も多かったです。外国の言語と文化について学びたいという熱意を持った生徒が多いということを改めて実感し、とても嬉しく思いました。


↑留学経験者と留学生が国際交流、交換留学について説明しています

高校生の皆さん、今日のオープンキャンパスでは、言語文化学科の魅力を伝えるには短過ぎる時間だったと思います。7月22日(土)には泉キャンパスでより多彩なプログラムが予定されているので、ぜひもう一度お越しください。

また、勉強やアルバイトなどでお忙しいところを多くの在学生ボランティアさんがご協力していただきました。そのおかげで、成功のうちに終わり、改めて感謝致します。以下はボランティアに参加した学生たちの感想文です。

*        *       *

高校生と話して、自分が今勉強していることを言葉にすることができた事で、改めて自分がやってきた事が分かった気がします。自分がふれた事以外のブースを見れて楽しかったです。どこを見ていいか悩んでいるような子に、積極的に話しかけるように努めました。

高校生がたくさん来てくれて良かった。当日は流れも良く、楽しくできた。事前準備をもっとしっかりできれば、不安なく挑めたのではないかと思う。自分が学んでいる内容を説明することで、自分の考えを整理できてよかった。皆で協力する体制ができていたし、自主的に行動している人が多かったと感じた。

たくさんの高校生のみんなが来てくれてとても嬉しかったです。一人一人の高校生の子たちと割とじっくりお話をして、学んでいることの魅力や、大学生活について詳しく話ができたので、来てくれたみんなにとっても良かったのではないかなと思います。お昼もおいしかったです。ありがとうございました。

想像していたよりも高校生がたくさん来てくれたので、紹介するこちら側も楽しむことが出来ました。留学をしたいという子がとても多く、留学の話をするととても興味を持ってくれました。留学生のみんなも一緒に手伝ってくれて、高校生も留学生とふれ合うことができて、楽しめていたようです。7月のOCもさらにいいものにできるように、準備を頑張りたいです。

 

投稿日:2017年6月26日カテゴリー

2017年6月21日水曜日

 

ポルタ(Porta)の紹介②-共に学ぶ韓国語・タイ語-

「共に学ぶ韓国語」では、韓国語を履修もしくは自主学習している学生が参加しています。毎週水曜日、各人が自分で学習した内容を持ち寄り、理解が不十分であった点や疑問点について話し合い、互いに教え合います。教員だけに頼らず、学生同士が協力し合いつつ切磋琢磨して韓国語の実力を伸ばしています。



↑韓国語の勉強          ↑ボードゲームもやっています

言語文化学科にはおまけのプロジェクトとして、「ブレットシュピール・アーベント(ボードゲームの夕べ)」もやっています。ボードゲームに詳しいアッシュ先生、名誉顧問のゾンダーマン先生も参加し、全然知らないゲームでも、みんなでルールブックを読むところから始めますので、気軽に参加してください。



  ↑泰日工業大学から来た留学生からタイ語を習っています。



↑中国語組は今日も一生懸命に留学生と勉強しています。

投稿日:2017年6月21日カテゴリー

2017年6月19日月曜日

 

自主的な学びのコミュニティー「ポルタ(Porta)」のご紹介①

言語文化学科では今年度から新しい取り組みとして、多言語多文化を通じて人間や社会を広く深く考える「自主的な学びのコミュニティー」として「ポルタ(Porta)」を立ち上げることになりました。正規の授業時間の枠を超えて、「多言語多文化を手掛かりに学びを深めたい」との志ある学生が参加しています。正式の単位にはなりませんが、新しい教員や友人と出会い、ともに学ぶことを通じて人間的にも知的にも成長するチャンスです。因みに、「ポルタ」とはイタリア語で「ドア、門」の意味です。



言語文化学科には中国・韓国・タイ・台湾から交換留学生が来ています。月・水・金曜日には、その留学生たちと彼らの出身地域の言語で交流するサロンを設けており、日頃授業で学んだ言語を実際に使ってみたり、あるいは授業ではなかなか触れられない言葉に初めて触れたり、時には留学生お勧めの各国の映画や音楽を共に鑑賞するなどの文化的交流を行っています。

2017年度前期は、「韓国語サロン」「中国語サロン」「タイ語サロン」「日本語サロン」が開かれています(「日本語サロン」は留学生と日本語を使って交流し、彼らの日本語学習をサポートする場です)。

今日は、「留学生と学ぶ(中国語サロン)」にお邪魔しました。



ここでは、教員が言葉を教えるものではなく、学生が主体になって進めていきます。互いが持つ母語・母文化をフルに活用しながら交流することで、多くの気付きを得、互いを理解し、繋がりを深めています。在学生の皆様、気軽に足を運び、積極的に交流を図ってください。

投稿日:2017年6月19日カテゴリー

2017年6月2日金曜日

 

[コラム3]英語の後にドイツ語を習うということ(門間俊明先生)

 今日は、言語文化学科でドイツ語を教えている門間俊明先生から、外国語修得のためのアドバイスとして、ドイツ語についての話を聞きました。学生たちは高校生まで英語を6年以上勉強した後、本学科に入って本格的に独・仏・中・韓の第二外国語をしっかりと学ぶことになります。それでは、「英語の後にドイツ語を習うということ」はどういう意味を持つのでしょうか。

※       ※       ※

 語学の学習という観点から自分の学生時代を振り返ると、客観状況としては、人生の比較的早い段階に、英語、ドイツ語という二つの外国語を相前後してそこそこ集中的に学習したということになります。ここでは自分自身の経験に基づいて、最初は英語、その後にドイツ語という順序で学習したことのメリットについて考えてみたいと思います。

 言語の歴史からすると、ドイツ語と英語は非常に近しい間柄にあって、語彙から文法のレベルまで似通った点がたくさんあります。例えばdrink/trinken、come/kommen、apple/Apfel、garden/Gartenなど、単純に対応する語彙を並べていけば、枚挙にいとまがありません。ドイツ語を学び始めたばかりの私にとって、これらの対応関係を見つけて確認すること自体が単純に楽しかったのを覚えています。外国語学習の初期段階で新しく単語を覚えるというのは根気のいる困難な作業ですが、このように英語の後のドイツ語では、その困難さが大きく軽減されることになります。

 あるいは、文法の枠組みが似通っているというのも大きなメリットかもしれません。例えば、英語の関係代名詞を知らない人が全く白紙の状態でドイツ語の関係代名詞を習った場合、相当な困難を伴うでしょうが、英語の文法知識を持った人であれば、さほどでもないはずです。つまり、使われる単語がたとえ違っていても、文法全体の枠組みや個々の文法のロジックが共通しているので、ドイツ語の習得が容易になるのです。

 英語の後にドイツ語の習うことのメリットは他にもたくさんあるのですが、一般に中学高校で英語を勉強し、大学でそれ以外の外国語を勉強したという場合、二つ言語の学習経験は全く独立した別のものと思われがちです。しかし、実際には両者は大きく重なり合い、依存し合っているように思われます。ひょっとしたらその点に、大学で英語以外の外国語を学ぶ意味が隠されているのかもしれません

投稿日:2017年6月2日カテゴリー

 

[コラム4]私はどのようにドイツ語を学んできたか(門間俊明先生)

[コラム3]に続いて、門間先生によるドイツ語の話をもう少しお聞きしましょう。

*         *       *

もう何十年も前の話になりますが、自分が大学でドイツ語を勉強し始めた時のことを書いてみたいと思います。
入学したのが文学部のドイツ文学科というところでしたので、とにかくまずはドイツ語を読めるようになることが最優先のカリキュラムでした。初級の文法が済むと、あとは文学作品やら評論文やら作品論やら、大量のテキストを与えられてひたすら辞書と格闘していた、という感じでしょうか。英語しか知らない当時の自分にとって、初めて出会うドイツ語の単語の発音や細かな文法規則に相当な違和感、あるいは新鮮な驚きを感じたはずなのですが、実際にはそんなことを意識する暇もなく、ドイツ語の大海原の中で溺れないように息をするのがやっとという状態でした。語学学習においては、気の利いた習得のコツや方法論よりは、単位時間あたりに接触する言葉の量と質こそが決定的だという、味気なくも冷厳な事実であります。
さて、これだけでは身も蓋もないので、当時心がけたことのうち、読者の皆さんにも参考になりそうなことを述べていみたいと思います。

ひとつは、独りよがりの思い込みや誤読に陥らないために、辞書を最大限活用して読み進めていくということ。改めて言うまでもない、ごく当たり前のことではありますが。当時の授業の形態は、毎回学生が授業の下調べをしていって、誰かが当てられて文章を訳読し、それに先生が解説を加えるというものでした(その意味では、今とほとんど変わりません)。不思議なもので、毎回課されたテキストには、必ず何カ所か初学者を惑わすトラップのような箇所があって、私自身も含めて、大抵の学生がそれに引っかかる。そのトラップに引っかかる理由は、思い込みや文法知識の不足ということもありますが、ほとんどの場合は辞書の下調べが不足しているケースでした。罠に引っかかっては転び、また引っかかっては転びという経験そのものが実は大変貴重で、今にして思えば、語学力の向上のみならず、読解力そのものを養う上でも大いに役に立ったと思っています。しかし、本質的に重要なのは、辞書を引くことを面倒がらず、そこに書かれた情報を最大限に利用しようという意識だと思います。最近の学生を見ていると、電子辞書が普及したせいでしょうか、辞書をくまなく調べるという習慣が身に付いていないように思われるので、なおさらその感を強くしています。
もうひとつは、ドイツ語の学習に、徹底的に英語の知識を活かすということ、あるいは絶えず英語との関連を考えながらドイツ語を学んでいくということ。言葉の歴史からすると、ドイツ語と英語は非常に近しい間柄にあって、語彙から文法のレベルまで似通った点がたくさんあるのです。
そうすることのメリットは、両者の絶えざる比較対照によって、ドイツ語の学習が容易になるのみならず、やがては英語の理解も深まっていくという相乗の効果が期待できる点です。たとえば、「前置詞」の定義がたとえ分からなくても、英語の前置詞の知識があれば、ドイツ語の前置詞を理解するのはさほど難しくはありません。一方ドイツ語の前置詞の知識から英語の前置詞を振り返ってみた場合、前置詞の目的語に人称代名詞がきたときに、どうして主格ではなく目的格になるのか(つまり、どうしてwith he ではなくてwith himになるのか)を類推するのは同様にそんなに困難なことではありません。(ドイツ語では前置詞毎に支配する名詞の格が決まっているのだから、英語の前置詞が人称代名詞の目的格を支配したって、それくらい許してあげましょう、ということ。)ことほど左様に、単語のレベルから文法のレベルまで、絶えず二つの言語を比較する習慣を身に付けていけば、まさに一挙両得の恩恵を得ることができるでしょう。
日の本に新しきことなし。外国語を学ぶコツや工夫はすでに言い尽くされていて、上記の提案に目新しいことは何もないのですが、私の実感に基づいたものであることは確かです。外国語を学ぼうとする皆さんの、少しでも参考になれば幸いです。

投稿日:2017年6月2日カテゴリー